振り込め詐欺などの特殊詐欺による被害を減らそうと、京都府警は詐欺グループが使った電話番号にパソコンから集中的に電話をかけ続け、次の犯行に悪用されないようにするシステムを12日から導入しました。
京都府警が導入したのは、民間のシステム開発会社と協力して作ったコンピューターのソフトです。
警察が振り込め詐欺などに使われた電話番号を把握しパソコンに入力すると、ソフトがその番号に集中的に電話をかけ続け、次の犯行に悪用できなくする仕組みです。
ことしに入ってから先月末までに京都府内で起きた特殊詐欺の被害件数は、未遂も含めると去年の同じ時期の2倍近い123件に上り、統計を取り始めた平成23年以降最悪のペースで増えています。
警察の試算によりますと、去年このシステムを導入していれば被害総額の7億4100万円のうち、最大17%にあたるおよそ1億2500万円の被害を防ぐことができた可能性があるということです。
こうしたシステムの導入は兵庫と長野に続き、京都府警が全国で3番目です。
京都府警察本部刑事企画課の高瀬道隆課長補佐は、「まず京都府内にかかってくる不審電話を減らしていきたい。そして被害を1件でも減らしていきたい」と話しています。