秋の七草の一つ、フジバカマが、京都市左京区の京都府立植物園で見頃を迎えている。淡い紫色の花が秋風に揺れ、来園者を楽しませている。
フジバカマはキク科の多年草で、万葉集や源氏物語に登場するなど、古くから親しまれてきた。花びらの形が袴（はかま）に似ていることが名前の由来で、近年は野生種が減り、府の絶滅寸前種に指定されている。
同園では、山野に自生する植物を集めたコーナーに植栽されている。ここ１週間で朝晩が冷え込んだことから咲きそろったといい、来園者は香りを楽しもうと花に顔を近づけたり、熱心にカメラを向けたりしていた。
園内では、ススキやハギなどほかの七草も見頃。フジバカマは１０月上旬まで楽しめるという。