習近平氏
(台北 17日 中央社)中国大陸の習近平氏が17日、北京で開かれた全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の全体会議で国家主席と国家中央軍事委員会主席に再選された。これを受け、台湾の対中国大陸政策を主管する大陸委員会は同日、習氏に対し「権力を掌握すると同時に、台湾海峡と地域の平和を維持する責任も果たしてほしい」と注文を付けた。
一方、全人代による「国」の主要ポストの選出については、「民主主義国家と異なる政治体制で、象徴的な意味しか持たない」とした。
「一つの中国」原則に基づく「92年コンセンサス」の受け入れを民進党の蔡英文総統が事実上拒否することで冷え込む両岸(台湾と中国大陸)関係。中国大陸で先月末、台湾の企業や個人を対象にした31項目の優遇策が発表されたばかりで、台湾では「台湾を呑み込むのが最終目標」(頼清徳行政院長=首相)との見方もあり警戒感が高まっている。