ギネス記録に認定された世界で最も長時間観測できた虹
(台北 18日 中央社)陽明山(台北市)で昨年11月末に約9時間もの間出現し続けた虹が世界で最も長時間観測できた虹としてギネス記録に認定された。これまでの記録は1994年にイギリスで観測された約6時間。虹を観測したのは同山にキャンパスを持つ中国文化大学で、王淑音学長代理が17日、同大学で認定証を受け取った。
同大学の記録によれば、昨年11月30日午前6時57分、観測地点から北西方向の空に虹が出現し、徐々に北東方向に移動しながら午後3時55分まで姿を現し続けた。
同大学大気科学学科によると、この日は空気中の水分が季節風に運ばれるなどして水蒸気が山の上に集中。同時間帯、同大学の南側では下降気流が発生して晴れていた。太陽の高度が高くなる正午、虹は地平線に近づくため、平地では見えにくくなるが、同大学は山の上にあり、谷間にできていた虹を観測し続けることができたという。
中央気象局の葉天降局長によれば、昨年11月の日の出から日の入りまでの時間はおよそ11時間。今回の観測は太陽の位置が極端に低い時間を除き、日が出ていたほとんどの時間帯で虹を観測できたことになるという。
同学科の曽鴻陽主任は、天気や地理的要素に加え、人々の団結も重なって今回の成果が挙げられたと喜んだ。職員や学生らの努力以外にも近隣住民から協力を得られたことで認定に必要なデータがそろえられたと感謝を示した。