6月24日に閉店する「金石堂書店城中店」
(台北 24日 中央社)日本統治時代に台北市の中心地として賑わった「城中」と呼ばれるエリアで30年余りにわたり営業してきた「金石堂書店城中店」が6月24日に閉店する。同書店が23日、フェイスブックで発表した。同店が位置する重慶南路は書店街として知られ、台北で学生時代を過ごした多くの人にとっては本や参考書などを求めて足を運んだ思い出の場所。利用者などからは閉店を惜しむ声が上がっている。
同店は1984年、同所に開業。築約100年の3階建ての洋館を借り上げた。延べ床面積は200坪を超え、同書店の台湾全土の店舗で上位5位以内に入るほどの売り上げを維持し続けた。だが時代の移り変わりとともに、書店街として栄えた重慶南路からは書店が徐々に姿を消し、ホテルや飲食店が増加。同店は書店街に客を呼び戻そうと、2013年にリニューアル工事を行い、外観はそのままに、台湾文化のソフトパワーを紹介する店内に新しく生まれ変わらせていた。
同書店の運営企画担当者によれば、閉店理由は賃貸契約の満了。貸主の都合により、契約更新を断られたという。
閉店を知らせる投稿には「夜中に泣いてしまった。大好きな書店がなくなってしまう」「台湾の書店が次から次に閉店していく。残念」「本当にもったいない」などのコメントが寄せられている。