大谷光真前門主(手前左)に導かれ御影堂に入る大谷光淳門主
浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)の大谷光淳(こうじゅん)氏(39)が第25代門主に就任したことを内外に披露する伝灯(でんとう)奉告法要が1日、同寺で始まった。約2500人が参列し、念仏を唱えて新しい門主の門出を祝った。
門主は宗祖親鸞の子孫が就任する。光淳氏は前門主光真氏(71)の長男。2014年6月に門主を継いだ。伝灯奉告法要は光真氏以来、36年ぶり。
この日、光淳氏は行列を作って阿弥陀(あみだ)堂から御影(ごえい)堂に入り、法要に臨んだ。途中、光淳門主は親鸞の木像を前に「受け継いだみ教えが、一人でも多くの方々に伝わるよう力を尽くす」と誓った。法要には、真宗大谷派(本山・東本願寺)の大谷暢顕(ちょうけん)門首ら真宗教団のトップや、森川宏映(こうえい)天台座主、伊藤唯真(ゆいしん)浄土門主らも参列した。
法要後に発表された門主の法話「親教(しんきょう)」では、光淳門主は、テロや武力紛争、人権抑圧などの原因について「ありのままの真実に背いて生きている私たちの無明煩悩にある」と説き、仏教をよりどころとして生きることを求めた。
同派は末寺約1万、門信徒約800万人の国内最大級の伝統仏教教団。法要は来年5月までの間に計80日間営み、約20万人の参拝が見込まれる。