(台北 3日 中央社)国家安全局が立法院(国会)に提出した来年度の予算書の統計によると、同局が2016年に受けたサイバー攻撃の回数は63万1448回だった。特に台湾独立志向を持つ蔡英文政権が同年5月20日に発足した後、激増した。2016年下半期の回数は61 万3789回と上半期で受けた1万7659回の約35倍に相当。月平均では10万2298回となり、2015年の1年間で受けた攻撃回数の約5倍に当たる回数だった。
国家安全局は敵対勢力や海外のハッカー集団が同局をターゲットに行った機密情報の窃取や妨害が相次いでいると指摘。今後大規模なサイバー攻撃に見舞われた場合、国家全体の安全に深刻な支障をきたす恐れがあるとしている。国の重要なインフラを中国大陸のサイバー攻撃から守るためにも、インターネットの安全に対する監督管理を全面的に強化していく方針を示した。
予算書によれば、今年1~6月に同局が受けた攻撃回数は10万8069回と減少した。いずれも検知され即時に遮断したという。
台湾への中国大陸のサイバー攻撃は近年情報の盗み出しからインフラ破壊へと変化している。