電飾で色鮮やかに輝く粟田大燈呂
京都市東山区の粟田神社一帯で8日夜、動物や歴史上の人物をかたどった大型の灯籠「大燈呂(だいとうろ)」11基が練り歩く「夜渡り神事」が行われた。電飾に彩られた巨大な灯籠が夜の大通りを照らし出した。
夜渡り神事は同神社の祭礼「粟田祭」の一つ。大燈呂は青森県の祭り「ねぶた」のルーツとも言われ、大きいもので高さが5メートルある。江戸時代以降途絶えていたが、2008年に京都造形芸術大の学生が制作に参加することで復活した。
午後6時に同神社を出発し、約15分かけて知恩院黒門前に到着。同神社の神職らが祝詞を上げ、知恩院の僧侶らが読経した。
復活10年目を記念して作られた「粟田大燈呂」の大型提灯を先頭に、今年と来年のえとの鶏や犬、地元ゆかりの源義経などの大燈呂が神宮道や三条通、東大路通などを進んだ。沿道では、見物客らが珍しそうに眺め、カメラやスマートフォンを向けていた。