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京都現存最古の映画館閉館へ みなみ会館

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 半世紀以上の歴史があり、一般映画の上映館としては京都市内で現存最古の「京都みなみ会館」(南区)が来年3月末で閉館することが30日、分かった。賃借していた建物が老朽化し、多額の修繕費を捻出できないのが主な理由。来年秋以降に近隣での移転再開を目指しているが、東寺近くの国道1号沿いで1980年代以降、アート系ミニシアターとしてファンに愛されてきた建物は取り壊される見込み。

 戦後、映画館のあった場所に1963(昭和38)年末、2階が映画館となる現建物が建ち、「みなみ会館」として改装オープンした。当初は邦画封切館、後にポルノ上映館になった時期もあったが、88年に地元の巌本金属がオーナーになってからは、上映企画会社「RCS」に作品編成を委託し、アート系が定着した。

 90年代のミニシアターブームに乗り、スクリーン数は一つながら多くの話題作を組み合わせて上映。溝口健二や市川雷蔵といった京都ゆかりの名作、ヌーベルバーグの旗手であるフランスのゴダール監督など、お薦めの洋画の特集もした。休日前にはオールナイト上映もあり、150の客席が埋まる時もあった。7年前にRCSとの提携を終えて以降は会館直営でこだわりの作品を上映してきた。

 吉田由利香館長(29)は「近くで来年中にも再開できるよう調整を進めている。映画館として新しい場所で発展できるようにしたい」と話す。現会館でのサヨナラ企画を今後展開する。

 京都市内のミニシアターは、下京区の「京都シネマ」(スクリーン数3)のほか、上京区の出町桝形商店街に「出町座」(同2)が近くオープンする予定。


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