台湾海峡航路で活躍するフェリー「麗娜」(リーナー)
(台北 5日 中央社)台湾の台北港(新北市)と中国大陸の平潭(福建省福州市)を結ぶフェリーの需要が高まりつつある。主要港湾を運営する台湾港務(高雄市)関係者は2日の記者会見で、両岸(台湾と中国大陸)旅行の新たな交通手段だとアピールした。
同社によると、2017年のフェリー利用者数は前年比8.4%増の7万7389人に上った。同社は、フェリー自身の利便性のほか、台北市内に近く、桃園国際空港へも約20分で行ける台北港の立地条件の良さを指摘し、同港の利用客が増えれば新北市の観光振興にもつながると今後の発展に期待を寄せている。
同航路は2013年に運航開始。約92カイリ(約170キロ)離れた両地を片道約3時間で結び、現在台北港からは台湾側の「麗娜号」(定員774人)と中国大陸側の「海峡号」(同760人)がそれぞれ毎週2便ずつ発着している。台湾港務によると、利用者は台湾企業関係者と中国大陸の団体ツアー客がほぼ半々ながらも、中国大陸客の方がやや多いという。
かつて「ナッチャンRera」の名で青函航路で活躍した麗娜号。2012年に海運大手の「華岡」が津軽海峡フェリーから購入し、2014年から台北港-平潭航路に就航している。