奥宮へ神輿を担ぎ上げる駕輿丁ら
湖国三大祭の一つ「山王祭」の神輿上(おこしあげ)神事が4日、大津市坂本5丁目の日吉大社で行われた。駕輿丁(かよちょう)と呼ばれる担ぎ手たちが、「ヨーイコラ」と勇ましく掛け合いながら、山上の奥宮に2基の神輿(みこし)を担ぎ上げた。
湖国に春を告げる同祭最初の神事。地元の駕輿丁約200人に加え、北大津、比叡山両高の野球部員、スポーツ少年団やボーイスカウトの子どもら約150人も参加した。
午前10時すぎ、屈強な駕輿丁が神輿に肩を入れ、山道を登った。男衆は重さ約1トンの神輿を綱で引っ張ったり、竹の棒で押し上げたりして力を合わせ、約1時間かけて奥宮の「牛尾宮」と「三宮」に運び込んだ。同祭実行委員会の山本弥寿則委員長(57)=同市坂本3丁目=は「けが人がなく良かった。次の世代につながる祭りにしたい」と話した。
神輿は両宮に祭られている男神と女神の乗り物で、4月12日の「午(うま)の神事」で結婚、13日の「宵宮落とし神事」で出産を模して天下太平や五穀豊穣(ほうじょう)を願う。