「アドリミナ」のため、バチカンを訪問する台湾の司教団=駐バチカン大使館提供
(バチカン 9日 中央社)バチカンを訪問するため、台湾を出発した司教7人は8日、イタリア・ローマのフィウミチーノ空港に到着した。司教団は今回、海外の司教がローマ法王に地域の状況などを定期的に報告する「アドリミナ」を10年ぶりに行う。この日、李世明・駐バチカン大使が空港に出向き、司教団と面会した。
バチカンは、欧州で唯一、中華民国と外交関係を結ぶ「国交国」。だが、今年2月には、バチカンが断交中の中国大陸と司教任命に関する枠組み協定を結ぶ準備を整えたと報じられた。
司教と面会した李大使は、ローマ法王の台湾に対する心遣いに司教たちは感謝していると言及。また、司教たちは台湾とバチカンの関係をめぐって広がっている好ましくない噂の多くは真実ではないとし、教皇が過去1年間で位の高い聖職者を台湾に多数派遣していることなどを説明したという。
台湾の司教団によるアドリミナは、現・フランシスコ法王が就任して以来、初めて。李大使によれば、蔡英文総統や陳建仁副総統はそれぞれ、出発前の司教団と面会し、今回の訪問を重視する姿勢を伝えたという。