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旧日本人移民村の神社跡、客家文化などの発信拠点に/台湾・花蓮

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旧移民村の敷地内にある「吉野拓地開村」記念碑 


(花蓮 17日 中央社)日本統治時代の移民村として知られる東部・花蓮県「吉野村」(現・吉安郷)内の神社跡地が、客家文化などを発信する文化施設「吉安好客芸術村」として生まれ変わり、18日にオープンする。同郷の黄馨郷長は、地元の文化、観光に関する展示などを行い、客家以外の人々にも広く使ってもらえる場所にしたいと意欲を示している。

吉野神社は1912年、望郷の念に駆られる日本人移民のために建立された。戦後、中華民国軍の駐屯地となって建物は取り壊され、「吉野神社鎮座」と「吉野拓地開村」、2つの記念碑だけが残った。後に駐屯地は閉鎖され、敷地内にあった11棟の建物が放置されていたことから、同郷公所(役所)が国防部(国防省)の承諾を得て、修繕・再利用に乗り出していた。

黄郷長によると、同郷は旧移民村であると同時に、客家人の人口が県内一の“客家の里”。日本統治時代には、多くの客家人が北部の桃園、新竹、苗栗などから移り住み、日本人の下でタバコの栽培などに従事した。また、台湾鉄道の北回線が開通した1980年以降にも客家の移住者が増加し、現在の規模に至ったという。

芸術村周辺には、1917年に建てられた真言宗高野派の「吉野布教所」(現・慶修院)や客家の産業を紹介する「客家産業交流センター」などの観光資源がある。同郷は、これらのスポットと結び付けることで、芸術村が地元の文化、観光産業をけん引する役割を果たしてくれればと期待を寄せている。


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