台湾への圧力を強める中国大陸を批判する蔡英文総統(中央)
左は頼清徳行政院長(首相)、右は陳菊総統府秘書長(官房長官に相当)
(台北 24日 中央社)蔡英文総統は24日、中華民国(台湾)の国交締結国の引き抜きなど中国大陸による台湾への外交圧力は「中国の不安と自信のなさの表れだ」との考えを示した。
西アフリカのブルキナファソが同日、台湾と断交し、中国大陸と外交関係を結ぶと明らかにしたのを受け、蔡総統は総統府で談話を発表。中国大陸の不安の背景には、台湾は米国をはじめ価値観の近い国と、経済や安全面で実質的な関係を進展させていることがある」と指摘した。
また、軍用機の台湾周回飛行や、世界保健機関(WHO)総会からの台湾締め出しなど、「わが国の主権を無くそうとする中国の蛮行は、台湾社会の最後の一線を越えた」とし、「われわれはもう我慢しない」と強く訴えた。
2016年5月の蔡政権発足以来、中国大陸の圧力を背景に、国交締結国との断交が相次いでおり、ブルキナファソで4カ国目となった。2016年まで8年連続でオブザーバー参加を続けてきたWHO総会にも、昨年と今年は招請されなかった。