外相、米国の支持なければ「台湾は中国に占領されやすくなる」＝米CNN取材

外相、米国の支持なければ「台湾は中国に占領されやすくなる」＝米CNN取材


呉ショウ燮外交部長　

（台北 24日 中央社）呉ショウ燮外交部長（外相）は23日、台北市内で米CNNの単独インタビューに応じ、台湾が米国からの支持を得られなければ、中国から占領されやすくなるだろうと述べた。呉部長は、米国政府が台湾にとって軍事的にも外交的にも極めて重要だとの考えを示した。（ショウ＝金へんにりっとう）

中国軍が今月18日から6日間、東シナ海で実弾演習を実施したことについては、台湾の人々に対する威嚇だと話し、政府は理念を共有する国々との協力を最大限に強化することに努めていると説明。容易に台湾を占領できると中国に思わせないために、米国との安全保障協力に取り組もうとしていると語った。

蔡英文総統が台湾独立を推進するかどうかについて問われると、呉部長は、蔡総統は中国との現状維持を望む決意をしていると回答。「台湾は中国の外に存在し、自身の力で生存している」と語り、現状以上のものを求める必要はないと述べた。

中国の圧力を背景に、台湾と外交関係を有する国が減少している。これについて呉部長は、国交樹立国がなくなる日の訪れは予想していないと強調。中国が巨額な金銭援助を条件に台湾の国交樹立国の引き抜きを続けているのを念頭に「中国が彼らに与えるものは、容易に壊れるものだ」と語った。

台湾の欧州唯一の国交締結国、バチカンは、近年中国との関係改善が取り沙汰されている。呉部長は、バチカンとの外交関係を長く維持したいとの考えを改めて示した上で、台湾とバチカンが良好な関係を保つことが中国の人々、特に中国のカトリック信者にとって、いつか信仰の自由を享受できるようになるという良い例になるとの見方を示した。