(CNN) 英児童小説「くまのプーさん」のその後を描いた米ディズニーの実写版映画「プーと大人になった僕」が中国で上映禁止になったとの報道を受け、台湾外交部(外務省に相当)は7日、ツイッターを通して「こちらは全土で上映する」と強調した。
この作品は、少年だった主人公クリストファー・ロビンが大人になってぬいぐるみのプーさんたちと再会する内容。中国では共産党が上映を認めないと伝えられている。
中国政府から正式な発表はないものの、政府がこれまでプーさんの画像を検閲してきた動きとの関連が指摘されている。
インターネット上では近年、習近平(シーチンピン)国家主席とプーさんがそっくりだと話題になり、これが取り締まりのきっかけとなった。
台湾外交部はツイッターで、観光マスコットのくまのキャラクターが「いとこのプーさんの映画を中国当局に禁止されてショックを受けている」と紹介。「台湾では全てのくまが平等につくられている」と書き込み、中国の検閲を皮肉った。
ただし、中国は外国映画の上映を年間34本に制限しているという事情もある。また、プーさんのキャラクターを全面的に禁止しているわけではなく、本やおもちゃは今も各地で売られている。
台湾がこの作品をめぐって中国の対応を取り上げる背景には、自分たちは本土よりはるかに大きい表現の自由を認めていると強調したい意向があるようだ。