台湾の外交部(外務省)は、厳しく非難
(台北 28日 中央社)在スペイン中国大使館が昨年10月、スペイン最古の大学、サラマンカ大に対し、「台湾文化の日」と題した学内イベントを中止するよう要求していたことが分かった。台湾の外交部(外務省)は26日、同大が欧州の歴史ある高等学術機関であることに触れ、「強い不満を表明し、厳しく非難する」との立場を示した。
同大で教鞭をとるスペイン人女性が今月25日、在スペイン中国大使館から同大宛に昨年10月に送られてきたというメールをツイッターで公表。メールで、中国大使館は同イベントの案内について「誤った表記が多くみられる」と指摘し、「台湾地区を『中華民国(台湾)』と呼んでいる」ことなどを例に挙げた。これらについて、スペイン政府が長年遵守してきた「一つの中国原則」と合致しないとし、同大と中国間の友好関係に影響を与えるだろうなどと主張した。
外交部によれば、台湾の柯森耀・駐スペイン代表(大使に相当)が同イベントで講演を行った。だが、中国側の抗議により、「イベントの開催規模や宣伝活動が大きな影響を受けた」という。外交部は「醜いやり方は台湾人の感情を傷つけるだけでなく、中国に対する怒りや憎しみを助長させる」と反発した。
台湾で対中政策を担当する大陸委員会も26日、中国を批判。北京当局は近年、手段を選ばずに圧力をかけているとし、「その理由は不条理極まりなく、怒りや不満を感じない国民はいない」とした。