米ユナイテッド航空
(台北 30日 中央社)中国が海外の航空会社に対し、台湾関連の記載を変更するよう強要している問題で、米ユナイテッド航空はこのほど、公式サイトの全ての地域の分類を「通貨/支払いの場所」に変更し、台湾を「新台幣(NTD)-繁体中文」(ニュー台湾ドル、繁体中国語)と表記する措置をとった。台湾の外交部(外務省)の李憲章報道官は29日、柔軟な対応に感謝を表明すると述べた。
中国民用航空局は4月下旬、海外の航空会社44社に対し、台湾の呼称を変更するよう要求。最終期限とされた7月25日までに、ユナイテッド航空を含む米航空会社3社は公式サイトから「台湾」の表記を消していた。
同社のサイトでは8月30日現在、「アジア・太平洋地域」で、台湾、中国、香港はそれぞれ「新台幣(NTD)-繁体中文」「人民幣(CNY)-簡体中文」「香港(HKD)-繁体中文」などと表記されている。それ以外の国・地域は、地名と言語で表示され、日本は「日本-日本語」とされている。
李報道官は、台湾の主体性が中国とは別であるということが示されれば、どのような方法も歓迎するとの立場を示した。総統府の林鶴明報道官は、中国の圧力の高まりに言及し、国際社会は協力してこのような行為の広まりに歯止めをかけなければならないと呼び掛けた。