古代中国で使われた首枷を模した道具を身に着けて「城隍夜巡」に参加する人々

(台北 11日 中央社)あの世から霊魂が戻ってくるとされる旧暦7月の「鬼月」が9日に終わりを迎えた。旧暦8月1日にあたる10日、霊魂がこの世に取り残されないよう見回りをする伝統行事「城隍夜巡」が南部・嘉義市で行われた。この行事は国定古跡、嘉邑城隍廟が毎年旧暦8月1日に開催。色鮮やかな化粧や衣装をまとった陣頭(祭囃子)と共に、都市の守護神「城隍神」を乗せたみこしが街を練り歩いた。
みこしの行列には、古代中国で使われた首枷(かせ)を模した道具を身に着けた信者が多数加わった。この儀式は「コウ枷」と呼ばれ、自分自身の悪い部分と向き合い、反省することで厄除けや無病息災などを祈願する意味があるという。(コウ=大の下に力)
行事には、日本人が4人参加。嘉義大学の語学センターへの留学経験があるという女性は、城隍夜巡には今回初めて参加したと話し、台湾の文化を体験できたと喜びを示した。