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浄土真宗本願寺派 門主就任お披露目/京都

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浄土真宗本願寺派の第25代門主・大谷光淳氏(39)の就任を内外に示す伝灯(でんとう)奉告法要が来月1日に始まる。本山・西本願寺(下京区)や門前町では全国から詰めかける門信徒らを迎えるため、各種行事の準備が急ピッチで進み、にわかに活気を帯びている。

伝灯奉告法要は、第21代の光尊氏から第22代の光瑞氏に継承された1903年に初めて営まれ、今回で4回目となる。門信徒に宗主の存在を身近に感じてもらおうと始まったといい、宗派でも最大級の法要として境内は華やかな雰囲気に包まれる。

 光淳氏の父の光真・前門主(71)に代替わりした80年には62日間で28万人が参拝した。当時、同寺職員として運営に携わった池田恵俊さん(70)(滋賀県草津市)は「御影ごえい堂は畳2枚に5、6人が座るほど人でぎっしり。門信徒が『自分の世代の奉告法要はこうだった』と親から子へ、子から孫へ信仰を伝える大切な瞬間なんです」と力を込める。

 今回の伝灯奉告法要は10月から来年5月末まで10期に分け、延べ80日間実施される。メインとなる法要は各日午後2時から御影堂と阿弥陀堂で営まれる。僧侶が鮮やかな紙片をまく散華さんげで始まり、参列者と光淳門主が一緒に念仏や和讃わさんを唱える。

 法要の内容は時代ごとに工夫がなされる。今回は門主が仏前に就任を奉告する表白ひょうびゃくを、参列者に分かりやすく伝えるため、口語調で述べる予定という。また、高齢者や体の不自由な人の参拝に備え、両堂の外縁にはスロープを付け、堂内は全て椅子席(約2000席)とした。

 関連行事にも趣向を凝らした。法要期間中、御影堂前には本格フレンチやスイーツが味わえる休憩施設「AKARI」を特設。国宝の飛雲閣や書院を特別公開するほか、境内のライトアップ、お祝いの慶讃きょうさん茶席、梵鐘ぼんしょう突き体験などを催す。宗派は今回の法要で20万人の参拝を見込んでいる。

 本多隆朗・宗門伝灯奉告法要行事本部長は「多くの門信徒に満足してもらえる充実した法要を目指すと同時に、これまでお寺と関わりの薄かった人たちと縁を結ぶきっかけにしたい」と期待を込めた。

 ◆伝灯奉告法要 仏の教えを表す「法灯」が新たな門主へ伝わったことを宗祖・親鸞に奉告すると同時に、門信徒らへ知らせる法要。本願寺派の門主は親鸞の血脈を継ぐ大谷家の男子が就任し、西本願寺の住職を兼ねる。光淳門主は伝灯奉告法要に先立ち、親鸞の木像「御真影(ごしんねい)」を収める厨子(ずし)の鍵、門主印、紫の法衣の三つを受け取る門主就任の儀式「法統継承式」を2014年6月に行った。






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