蔡英文総統

(台北 16日 中央社)太平洋の島国ソロモン諸島との断交を受け、蔡英文総統は16日夜、総統府(台北市)で声明を発表し、中国との国交樹立を決めたソロモン政府に対し「強い遺憾と非難」を表明した。金銭や政治的圧力によって繰り返し台湾の国際空間を押しつぶそうとする中国に対しては「最も厳正に非難する」と反発した。
蔡総統は、中国の介入や圧力を前に「台湾は決して脅しに乗らない」と強調。「中国の金銭外交とは張り合わない」とし、台湾がソロモンに提供した医療や農業、教育、文化などの分野における援助は「金銭で計れるものではない」と述べた。
また、台湾と外交関係を持つ国の切り崩しなどによって台湾に「一国二制度」の受け入れを迫る中国に対し、「一国二制度を受け入れないことは台湾の最大の共通認識」だと主張した。「中国のいじめを前に台湾は勇敢になり、団結し、国際社会に出ていかなければならない」と語気を強めた。