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今をつくる 茶碗の中の宇宙、樂家一子相伝の芸術/京都 

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初代長次郎作黒樂茶碗「大黒」(重要文化財、個人蔵)



黒と赤に象徴される樂茶碗。その黒い茶碗の奥底に、人は無限に広がる宇宙を見る。赤はさしずめ「生」のエネルギーの発露か。

12月17日から、京都市左京区の京都国立近代美術館で「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」展が始まる。初代長次郎以来の歴代の逸品を一堂に展示。十五代樂吉左衞門さんまで、それぞれの「今」が交錯する。

 樂茶碗は約450年前、わび茶を大成した千利休の求めに応え、長次郎が生み出した。手捏(てづく)ねで形造り、極限まで土をそぎ落とす。一切の装飾性を廃した茶碗は、それまでの美の系譜に連ならない新たな焼きもの、「今焼(いまやき)」として、人々に受け入れられた。

 以来、現代に至るまで、歴代が「茶碗」という宇宙に向き合い、時代の気配を感じて試行錯誤を重ねてきた。



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