全国の新成人が成長を誓って弓道の腕前を競う「通し矢」が15日、京都市東山区の三十三間堂で行われた。雪が舞う中、晴れ着姿の新成人約2千人が寒さに負けず、堂々と矢を放った。
通し矢は鎌倉時代に始まったとされ、江戸時代初期には三十三間堂の軒下(約120メートル)で、武士たちが弓の技術を競い合った。1951年から京都府弓道連盟と妙法院門跡が、「三十三間堂大的全国大会」として毎年開催している。
境内に設けられた射場は大粒の雪で視界が悪いコンディションとなったが、振り袖やはかま姿の新成人たちは集中力を高め、約60メートル先の的を狙った。
同志社女子大2年の栗山真衣さん(20)=亀岡市=は「こんな大雪の中で弓を引くのは初めてで、すごく難しかった。立派な大人になれるよう頑張りたい」と話していた。