書を披露する川尾さん
京都駅(京都市下京区)が5日に開業140周年を迎え、記念セレモニーが同駅前広場で開かれた。地元の書家のパフォーマンスなどが披露され、関係者らが観光拠点として重要性が高まる同駅のさらなる発展を誓った。
同駅は1877(明治10)年2月5日に開業した。当時は現在地より140メートル北に位置した。現在の駅舎は4代目になる。利用者は年々増え、JRの乗降客数は1日あたり約40万人と国鉄が民営化された30年前から倍増した。
式典では、JR西日本の三輪正稔京都支社長が「駅が長きにわたり続いてきたのは多くの客と地域のおかげ。ますます愛される駅にしたい」とあいさつ。観光ポスターに登場する料亭魚三楼(伏見区)の荒木稔雄当主も駅への感謝を述べた。締めくくりでは、京都市在住の書家川尾朋子さんが力強い筆致で「京都駅」と大書し、観客を沸かせた。
この日は限定の記念入場券も販売され、鉄道ファンが列をつくった。
京都駅の今後について、山本和良駅長は「インバウンド対応が最大の課題。通訳の配置や表示板の多国語対応を引き続き進める」と話した。