火葬後の遺灰を自然分解可能な容器などに入れ大自然に返す樹木葬や海洋葬など、環境に優しいエコ葬が広まっている。14年前から積極的な推進に取り組む台北市では2016年に死亡した人のうち15.9%がエコ葬を選択。かつて土葬が一般的だった台湾で大きな意識改革が起きている。
内政部(内務省)によると、2006年にはわずか246件だったエコ葬の数は、14年に3910件、15年には9136件と増加。今年3月に亡くなった李元簇・元副総統もエコ葬を選んだとされる。
台北市の関係者は「人々が生と死に対してきちんと向き合うようになり、考え方の変化でエコ葬の受け入れ度が高くなってきた」と話す。
樹木葬が行われる台北市内の墓地などでは墓参りの日とされる清明節(今年は4月4日)に合わせて合同追悼式を毎年開催。同市政府民政局によると、今年は音楽会が開かれるとしている。(中央社フォーカス台湾)