(台北 12日 中央社)台湾科技大学(台北市)は徳島県と共同で同県産のスギなどを使った施設を建築し、供用を開始した。同大学によると、学生や教員らが日本から派遣された職人と共に施工に携わり、くぎを使わずに板材を組み合わせる技法など、木造建築の伝統技術を学んだ。
同県産のスギには、伐採後枝葉をつけたまま放置し、葉が変色するまで自然乾燥させる「葉枯らし乾燥」が施されている。機械に入れて乾燥させるより、二酸化炭素の排出量が大幅に少なくなるという。床とはりの建材にヒノキが使われた以外、大部分にスギが使用された台湾では珍しい木造建築となった。
参加した学生は、学校内で建築工程に携われるだけでもめったにない機会だと喜ぶ。日本から来た職人と一緒に施工できるとは思わなかったと話し、台湾ではなかなか見られない木造建築の技法が実際に見られて理解がより深まったと感動を示した。