(屏東 13日 中央社)台湾でも有数のカカオ産地である南部・屏東県のリゾート施設、福湾荘園は12日、日本からチョコレート職人、土屋公二さんを招待し、交流を行った。カカオ農園を視察した土屋さんは、世界の全体生産量で3~5パーセントしか採れないとされる希少な高級カカオ、クリオロを園内で発見し、同県のチョコレート産業が発展する見込みは十分あると高く評価した。
同県では15年前からカカオの生産が広がり始め、現在、栽培面積は300ヘクタールに及ぶ。同県のチョコレートブランドは25に達するまでに成長した。
チョコレート専門店「ミュゼ・ドゥ・ショコラ・テオブロマ」(東京都)の創業者である土屋さんは、これまで海外の農園を多く見て回ったが、クリオロの木を見たのは初めてだと驚きを示した。同地のカカオはヨーロッパ産やベトナム産のものより高品質だと絶賛し、園内のクリオロを大量に栽培して交配を重ねれば、独自の品種を育て上げることも可能だと助言した。
視察に職員を同行させた行政院(内閣)農業委員会水土保持局は、農村再生計画を通じ、農家や業者と協力して同地を台湾のチョコレート産業の重点地域として発展させる方針を示した。