(CNN) 台湾の司法院大法官会議(憲法裁判所に相当)は24日、結婚を男女間に限定している現行法を違憲とする判断を下した。同性同士の結婚がアジアで初めて合法化される可能性がある。
大法官会議は台湾の立法院(国会に相当)に対し、2年以内に民法を改正するか、新たな法律を施行するよう命じた。
台湾には大規模な同性愛者のコミュニティーがあり、性的少数者(LGBT)への理解や連帯を呼び掛ける「プライド・パレード」の規模もアジア最大。しかし同性婚をめぐる意見は真っ二つに分かれ、賛成派と反対派がそれぞれ数千人規模のデモを繰り広げてきた。
大法官会議には2015年、同性愛者の権利を主張してきた活動家と、同性カップル3組から結婚手続きが拒否されたとして訴えられた台北市当局が、それぞれ民法の合憲性についての判断を求めていた。
立法院では同性婚の合法化をめぐる議論が停滞していたが、昨年5月に台湾初の女性総統として就任した蔡英文(ツァイインウェン)氏は、かねてから同性婚への支持を表明している。
アジアには韓国やインドネシアなど、同性愛者への締め付けを強めている国が多い。日本でも、最近になって同性カップルを夫婦と同等に扱うようになった一部自治体を除けば同性婚は認められず、法令による差別からの保護も十分でない。