(台北 23日 中央社)エバー(長栄)航空の前董事長(会長)、張国イ氏は、新航空会社の立ち上げ準備を進めている。新たな航空会社の設立には法律の壁が立ちはだかっているが、2019年7月の就航を目指し、社名を登記するなど着々と布石を打っている。(イ=火へんに韋)
張氏は台湾の海運・航空大手、エバーグリーングループ(長栄集団)の創業者、張栄発氏の後妻の長男。栄発氏の死後の2016年2月、当時エバー航空の董事長だった国イ氏は同グループの総裁を兼任することを発表。だが、栄発氏の前妻の子供との間で起こった“お家騒動”により、同年3月に同航空董事長を解任された。その後、新航空会社設立に動き出し、同年11月、経済部(経済省)商業司に「星宇航空」の商号を登記。経済部は今月22日、社名の中国語と英語表記の正式な申請を受けた。英語表記は「StarLux」。
だが、現行の法律では個人名義での航空会社設立は認められておらず、星宇航空を旗揚げする上での障壁となっている。一方、交通部(交通省)は良質な新航空会社の立ち上げに好意的な見方を示しているほか、一部の立法委員(国会議員)も関連規定の見直しを働き掛けており、同部民用航空局は個人名義での航空会社設立申請の解禁に向け、規定の改定に乗り出した。
星宇航空の広報担当者は、中国語と英語の社名を経済部に申請したことは否定せず、その上で、個人名義での航空会社設立が認められるようになれば、民用航空局に許可を申請すると説明した。
星宇航空は“高品質”を売りに、まずは東南アジア、北東アジア路線を開設。その後北米にも路線を拡大する計画だという。