◇来月11日から2週間
政府が文化庁を京都に全面移転する方針を決めたことを受け、同庁は15日、宮田亮平長官ら職員約10人が7月11日から2週間、京都市内で試験的に勤務することを明らかにした。東京・霞が関との連絡体制など、移転に向けた課題を探る。
文化庁によると、職員は期間中、関西分室がある府庁旧本館(上京区)、京都芸術センター(中京区)の2か所を拠点に勤務。テレビ会議システムで霞が関の庁舎と結び、職員間の打ち合わせや審議会でのやりとりなど、スムーズな意思疎通ができるかどうかを確認する。
政府は3月、中央省庁の地方移転に関し、数年以内に文化庁を全面移転する方針を決定。試験勤務で出た課題を検証した上で、8月末までに移転する組織の概要を取りまとめる予定にしている。省庁の「お試し勤務」は、消費者庁が3月に徳島県神山町で取り組んだが、テレビ会議や秘密保持の基盤整備などが課題に挙がった。