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日本統治時代の「逍遥園」修復へ 台湾・高雄市

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(高雄 31日 中央社)日本統治時代に建てられた「逍遥園」(高雄市)の改修工事が、8月にスタートする。高雄市政府は歴史を忠実に再現するためとして、施工業者に日本から専門家を招いて実地で修復技術の指導を仰ぐよう求め、文化資産の保存や技術面における日台交流に期待を示している。

逍遥園は高雄市新興区の中心部に程近いヨーロッパ田園風の建築。1939(昭和14)年に、日本の宗教家で、浄土真宗本願寺派第22世法主、大谷光瑞(こうずい)伯爵(1876-1948)の別荘として建てられた。同氏は孫文(孫中山)と交流があり、中華民国の最高顧問をつとめたとされる。

同園の調査を委託されている高雄大学の陳啟仁教授によると、建設当時の同園は、和洋折衷の二階建ての建物と庭園、計1万2000坪の敷地面積を有していた。大谷氏の別荘として以外にも、台湾での布教拠点や農業発展のための荘園など、さまざまな役割があったとされる。戦後には国民党政府に接収され、国防部の管理下に置かれたため、周辺に軍病院の職員や眷属が居住する集落が形成されていった。この過程で庭園は失われ、建物は病院関係者の宿舎などとして使われた後、無人となった。

高雄市政府は2010年、同園を歴史的建築に指定、民間の文化団体などとともに修復・再利用に向けての努力を続けてきた。工期は約3年間が予定されているという。


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