京都市東山区の大谷祖廟(そびょう)(東大谷)で14日夜、お盆の恒例行事「万灯会」が始まった。約1万個のあんどんが夜風に揺れる中、大勢の参拝者が墓前で静かに手を合わせ、先祖をしのんだ。
万灯会は、涼しくなる夜間に墓参りをしてもらおうと毎年行われている。職員らが夕暮れ時を待ち、つるされたあんどんのろうそくに一つずつ火をともして回った。
東山の斜面に広がる墓地に柔らかな明かりが浮かび上がり、スピーカーから僧侶の読経の声が響き始めると、一帯は幻想的な雰囲気に包まれた。参拝者は眼下にきらめく夜景にも目を向けながら、ひしゃくや水を入れたバケツを手に坂道を上がり、墓石を洗ったり、花や線香を供えたりしていた。16日まで。点灯は午後6~9時。