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「父親の魂をゆかりの地に」 湾生の女性、約5千万円を成功大学に寄付

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(台南 9日 中央社)一昨年他界した「湾生」の女性が、生前、父親にゆかりのある成功大学(台南市)に遺産の半分を寄付することを希望していた。この願いをかなえようと、息子夫婦や孫ら遺族5人が9日、校内の歴史文物館で、約5000万円を蘇慧貞学長に渡した。寄付金は奨学金の財源として運用される。

女性は1933年、日本統治下の台湾で生まれた。父親は、成功大学の前身「台湾総督府台南高等工業学校」の開校当初に招聘された教員の一人、百瀬五十氏。百瀬氏は1932年から同校応用化学科で助教授として教鞭を執り、1944年に教授となった。戦後は日本に引き揚げ、1989年に亡くなった。

女性が残した手紙には、奨学金の設置を通じて父の名前が学生の脳裏に浮かんだ瞬間、父の魂がよみがえって学校に戻るのでは、という主旨の願いがしたためられていたという。

蘇学長によると、寄付金は専用口座に預け、利息と投資による利益を奨学金に充てることで永続的な運用を目指す。また、同校では来年から毎年、百瀬教授をしのぶ記念活動が行われるようになる。


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