人民解放軍のH6爆撃機
(台北 31日 中央社)国防部(国防省)は31日に立法院(国会)に提出した「5カ年兵力整備および施政計画報告」の中で、人民解放軍は台湾に対し、統合軍事威嚇や統合封鎖作戦、統合火力打撃を行う能力をすでに有していると指摘した。
報告では、人民解放軍の改革が新たな段階に入ったのに伴い、統合作戦の指揮管理能力が向上している点に言及。戦力が質、量ともに向上していくことにより、台湾に対する軍事行動の強化などに有利に働くだろうとの見方を示した。
また、人民解放軍が近日、東・南シナ海への進出を強め、アジア太平洋地域の安全と利益に関して日米に挑戦している現状を指摘し、領有権の問題が悪化を続ければ、局地的な衝突も発生しうると危機感を示した。
人民解放軍の空中作戦の能力に関しては、新型戦闘機と長距離爆撃機が常態的に中国大陸の防衛ライン「第1列島線」(九州-沖縄-台湾-フィリピン)を越え、米太平洋軍を威嚇していると指摘した。
国防部は、今期の兵力整備計画は「防衛固守、多重抑止」の軍事戦略を支えるものであり、引き続き国防自主の着実な実施と国産戦艦、戦闘機の建造を推進するとしている。