京都市右京区の妙心寺塔頭・東林院は5日夜、「梵燈(ぼんとう)のあかりに親しむ会」の試験点灯を実施した。秋風に揺れるろうそくの炎が、庭園のこけや白砂を照らした。
毎年10月に夜間の特別拝観として催しており、毎回2500人ほどが訪れるという。ライトアップではなく、柔らかなろうそくの明かりを用いることと、西川玄房住職(78)が作った瓦製の灯籠や竹筒を用いるのが特徴。
水琴窟(すいきんくつ)の音と虫の鳴き声が聞こえる庭園には、禅語の「秋清風月佳(あききよくゆうげつよし)」の文字を、あんどんとろうそくの明かりで浮かび上がらせた。西川住職は「清らかな心で、一期一会の大切さを感じてほしい」と話す。
親しむ会は6~15日の午後6時~9時(8時半受け付け終了)。拝観料500円。