アジアプロ野球CSに出場する台湾代表チームのロゴ
(台北 17日 中央社)台湾のプロ野球リーグ、中華職業棒球大連盟(CPBL)が日本、韓国の各プロ野球と主催する「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(11月16~19日・東京ドーム)に台湾代表チームは「チャイニーズタイペイ」名義で出場する。台湾のアマチュア球界を統括する中華民国野球協会の林宗成秘書長は、なぜ「台湾」名義を使用しないのかと疑問を呈している。
CPBLは16日、ほとんど加盟4球団の選手で構成される台湾代表チームの公式ユニホームとロゴを公開。ロゴの上部には英語表記で「CHINESE TAIPEI」(チャイニーズタイペイ)の文字が入れられ、中央には「C」と「T」の文字を組み合わせたデザインがあしらわれた。
林氏は、チャイニーズタイペイという名称は五輪モデルの下で生まれたものであり、アジアプロ野球CS は五輪モデルで実施される大会ではないと反発。CPBL がなぜ非ナショナルチームでありながら、この名称の使用にこだわるのか理解に苦しむと語った。また、チャイニーズタイペイという名称はナショナルチームのメンバーに選ばれた選手などにとって特別な意義を持つ名称だと指摘し、CPBLの手法は人々を惑わすやり方だとして批判した。
教育部(教育省)体育署の林徳福署長は中央社の取材に対し、チャイニーズタイペイ名義の使用に制限はないとした上で、五輪やアジア競技大会、ユニバーシアードなど五輪モデルの大会は中国大陸の圧力を背景にチャイニーズタイペイ名義で出場する必要があるものの、プロの大会や交流試合、親善試合などはチャイニーズタイペイ名義を使わなくてもいいと説明。CPBLのチャイニーズタイペイ名義使用については「反対しない」と同署の立場を示した。
CPBLの呉志揚会長は、チャイニーズタイペイは国を代表する名称であり、野球協会が独占使用するものではないと反論した