(台北 18日 中央社)総統府は18日、両岸(台湾と中国大陸)の指導者は共に努力して交流の新たなモデルを模索すべきだと表明した。同日開幕した中国共産党第19回党大会における中国大陸の習近平氏の発言を受け、声明を発表した。
習氏は活動報告で、「一つの中国原則」をめぐる「92年コンセンサス」に4度にわたり言及。一つの中国原則は両岸関係の政治的基礎であり、「平和的統一」を堅持すると述べた。また、台湾独立に断固として反対する姿勢を改めて強調した。
総統府は声明で、両岸関係において「地域の平和と両岸の安定維持に尽力するわが国の政策上の立場は一貫して明確で一致している」と説明。蔡英文総統が「われわれの善意、承諾は変わらず、対抗というかつての道には戻らない。だが、圧力にも屈しない」と繰り返し強調してきたことを挙げ、末永く続く両岸間の平和で安定した関係に向けた基盤づくりへの願いを示した。
対中国大陸政策を担当する行政院(内閣)大陸委員会も同日、声明を発表し、中国大陸側が将来的な対台湾政策における封じ込めの基本的態度を故意に示したことに遺憾を表明。一方的に構築した「一つの中国原則」と「一国二制度」の方針では台湾の人々の同意を勝ち取れないという事実に正面から向き合うよう中国大陸に呼び掛けた。