(高雄 22日 中央社)現在無料で乗車できる高雄ライトレール(軽軌、LRT)は11月から運賃の徴収が開始される。だが、運営会社の高雄メトロ(MRT)は22日、北部を中心に普及している交通系ICカード「イージーカード」(悠遊カード)の利用が現時点では困難となる見込みを示した。
高雄メトロによれば、ライトレールで複数のICカードが利用できるよう今年6月半ばから調整を図ってきた。同社などが発行する「iPASS」(一カー通)などはすでに必要な設備の整備を終えているが、イージーカード社(台北市)はその作業を完了していない。ライトレールでの運賃支払いはICカードのみ対応のため、イージーカードによる乗車は不可能になるという。(カー=上の下にト)
高雄メトロの賀新・総経理(社長)らは今年8月、イージーカード社に赴き、作業の説明などについて意思疎通を図ったが、未だに合意に至っていないという。
高雄メトロでは昨年7月、イージーカードでの乗車が可能となった。だが、高雄メトロの駅構内では未だにイージーカードの入金ができるようになっておらず、これまで1000件余りの苦情が寄せられているという。同社はイージーカード社に対策を取るよう、昨年から複数回にわたって書面による呼び掛けを行っているが具体的な回答は得られていないとしている。
高雄ライトレールは高雄市内を環状に結ぶ全線22.1キロの路線。第1区間(籬仔内-哈瑪星間8.7キロ)が今年9月末、全線開通した。