通年公開初日、雨の中を訪れた観光客ら
京都御所(京都市上京区)で26日、申し込み手続きを必要としない通年の一般公開が始まった。雨空の下、観光客が続々と訪れ、古都を代表する宮廷のたたずまいに見入った。
政府の観光振興策の一環で、これまで春と秋の一般公開以外は必要だった事前申し込みを廃止し、土日祝日も参観可能になった。
この日は朝から清所(せいしょ)門前に約50人が並び、午前9時の開門と同時に御所の中に入った。訪れた人たちは、サルスベリの花が彩りを添える回遊式庭園の御池(おいけ)庭や、重要な儀式を行う紫宸(ししん)殿、天皇の日常生活に使用された清涼殿などを見て回った。
さいたま市から家族4人で訪れた福田定則さん(63)は「いつでも見られるのは観光客にとってありがたい。また季節の良い時に見に来たい」と話していた。
公開は午前9時~午後5時(入場は午後4時20分まで)、無料。月曜と年末年始、行事がある日は休み。京都市内の仙洞御所、桂離宮、修学院離宮では8月10日から、従来の事前申し込みに加え、当日受け付け枠(一日2回計70人、桂離宮は一日3回計60人)を設ける。問い合わせは宮内庁京都事務所TEL075(211)1215。