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二条城の天守閣復元を 有識者会議が提言案/京都

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天守閣のあった跡地


世界遺産・二条城(京都市中京区)を積極的に活用した観光振興や文化発信を考える市の有識者会議が27日、方策を盛り込んだ提言案をまとめた。江戸時代に存在した天守閣の復元や歴史的な行事の再現、国宝・二の丸御殿を用いた国際会議や学会、イベントといった「MICE」の誘致促進を求める。8月にも門川大作市長へ提出する。

 二条城の天守閣(5層)は1626年、伏見城から移築されたが、1750年に落雷で焼失した。これまで再建されたことはなく、現在は土台の天守台しか残っていない。提言案は中長期的な取り組みとして復元の必要性を訴え、100億円規模とみられる費用を賄うためにCGによる天守閣などの再現イベントを仕掛け、募金を集めることも提案している。

 歴史的行事の再現は、後水尾天皇を迎えた寛永の行幸行列(1626年)や、将軍が天皇に政権を返上して武家政治に幕を下ろした大政奉還を例に挙げる。

 MICE誘致では、二の丸、本丸の両御殿を会場として使うためのルールや、雨天時にも飲食を伴うイベントができる施設を整備するよう要請する。京都に移転する文化庁の長官や京都市長が入洛した国公賓らをもてなす迎賓機能を、二条城が備えることも促している。

 提言案はこの日、二条城で開いた「二条城の価値を活かし未来を創造する会」の会合で示され、おおむね了承されたが、委員からは「提案にかかる費用や増加が見込まれる収入など数字を掲げる必要がある」などと数値目標に基づく工程管理を求める声も出た。

 市は提言を受けた後、本年度内に実行計画をまとめる方針。



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