片山九郎右衛門さんの解説
「継承の美」をテーマに、能楽観世流シテ方の片山家が所蔵する品々を公開する「能装束・能面展」が29日、京都市中京区の京都文化博物館で始まった。
片山家能楽・京舞保存財団の主催で、毎年、虫干しを行う盛夏に開いている。20回目を迎えた今回は、きらびやかな装束や面、扇をはじめ、京舞井上流の舞扇など、約70点を展示している。
代々伝わる装束とともに、実用のために古い装束を復元した「写し」の品もある。同じ装束をもとに、オリジナルの色調の再現を試みた現代の写しと、復元当時の色の流行も取り入れた大正期の復元品も並べられ、考え方の変遷も感じさせる。
31日まで。午前10時~午後6時(最終日は5時)。無料。当主の片山九郎右衛門さんによる解説が随時行われるほか、30日午後2時からは、九郎右衛門さんらによる能装束にまつわるトークもある。