(レコードチャイナ)
2017年11月17日、台湾・自由時報電子版によると、台湾・高雄で帰りの飛行機に乗り遅れ、一文無しで路頭に迷っていた日本人観光客に、現地の警察官が救いの手を差し伸べた。
記事によると、先日、高雄市内にある五福四路派出所に「女性が愛河付近で泣いている。自殺するのではないか」との通報が寄せられた。パトロール中だった周信宏(ジョウ・シンホン)所長が連絡を受けて現場に向かうと、河西路にある高雄市フィルム・アーカイヴ前で女性を発見。話を聞くと、日本人観光客であることが分かり、ひとまず安全確保のために派出所に連れて戻ることにした。
派出所では、休暇中の日本語検定1級の資格を持つ警官の正(ジョン)さんに電話をかけ、通訳をしてもらって女性から話を聞いた。その結果、女性は京都からやってきた20代で、日本に帰るLCCの飛行機に乗り遅れてしまったことが判明。LCCは予約の変更が不可で、新たにチケットを買おうにも所持金がなく、恥ずかしさと言葉の問題から誰にも相談できず。空港から1人で歩き、野宿をしようとしたが、寒さと空腹に耐えかねて泣き出してしまったという。
事情を知った周所長は、すぐに自腹で女性に食べ物と飲み物を購入。正さんを通じて翌日に日本交流協会高雄事務所に連絡を取る旨を女性に伝えると、女性はようやく笑顔を見せて食べ物を口にしたという。協会は女性と話し合いのうえで日本の家族に連絡するとともに、飛行機代を立て替えて女性を帰国させることにした。