(台北 30日 中央社)台湾の「シェークスピアーズ・ワイルド・シスターズ・グループ」と日本の「第七劇場」の2劇団は2016年から、三重県文化会館プロデュースによる3年間にわたる国際共同プロジェクト「Notes Exchange」を実施、作品づくりを介した俳優の相互派遣や意見交換などを行っている。今年は、ドストエフスキーに挑戦した前作に続く第2弾としてSF小説「1984」をリメーク。すでに3年目に向けた準備も進められているといい、舞台芸術を通じた日台文化交流の促進と国境を越えた現代演劇への期待が高まる。
台湾の作家・演出家の王嘉明氏率いる「シェークスピアーズ~」は、題材や形式に一切とらわれない、前衛的なパフォーマンス・カンパニー。日本の演出家・鳴海康平氏らが創設した「第七劇場」は、演劇独特の表現効果を追求する作品づくりを目指し、能や歌舞伎、コンテンポラリーダンスなどの要素を取り入れる試みにも取り組んでいる。
Notes Exchange vol.2「1984」と題された2劇団の新作は、英の作家ジョージ・オーウェルが1949年に発表したSF小説「1984」を王氏が舞台用に翻案し、王・鳴海両氏が共同で演出したもの。日台の俳優が共演するほか、静岡県舞台芸術センターで活躍する永井健二氏もゲスト出演する。日本公演は11月下旬、三重県で行われた。
台北市内の水源劇場で29日から始まった台湾公演は、31日までの開催。