五十嵐智さん(左)
(台北 5日 中央社)年間3000万人を超える観光客が訪れる東京・浅草。多くの商店が軒を連ねる浅草寺の近くに、台湾風唐揚げ「鶏排」(ジーパイ)を販売する店がある。その味わいは台湾人観光客が「本場の味」と称賛するほどで、毎回すぐ売り切れてしまうほどの人気だという。
鶏排を販売するのは五十嵐智さん(53)。かつては台湾やベトナム、タイなどアジア料理を提供する飲食店で料理人を務めた。約3年前に訪台した際に台湾に魅了され、台湾料理が好きになった。「より多くの人に台湾のグルメや台湾の良さを知ってもらいたい」と販売の理由を語る。
鶏排を作る上でのこだわりは、台湾産の「五香粉」。花椒やクローブ、シナモン、スターアニス、フェンネル、陳皮などが合わさった香辛料で、台湾でも鶏排の下味をつける際によく使用されている。台湾産を選ぶのは「質が良い」(五十嵐さん)からだ。
現在は友人の店で企画販売という形をとっているため、販売しない日もある。だが好調な売り上げを受け、今月20日から毎日販売することを決めた。知名度が上がれば、1日当たり少なくとも400個を売る予定だという。