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金箔スイーツ、京都に続々 SNS映え、好況も追い風

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椀を覆うほどの金箔が載るぜんざい
(京都市左京区・箔匠きんとぎん)



食用の金箔(きんぱく)をぜいたくに使った菓子が、京都で次々に登場している。工芸品や宝飾品のように輝く姿は、口にするのをためらうほどだ。目を引く写真が数多く投稿されるSNS(会員制交流サイト)の普及や景気拡大、株価上昇も追い風に、きらびやかな「ゴージャススイーツ」が徐々に勢力を広げている。

 金色に輝く立体に刻まれた「GOLD 999・9」。ANAクラウンプラザホテル京都(京都市中京区)が期間限定で新たに売り出す「金塊ケーキ」だ。見た目は金の延べ棒そのもの。バレンタインデーに合わせて企画した。

 オレンジ風味の生地の全面に、食用の金箔を貼り付けた。長さ30センチ、幅11センチで、価格は1個1万円。同ホテルは「リッチな気分が味わえる。特別な相手に贈ってほしい」とPRする。金箔を貼る作業に時間がかかるため注文制とし、3日前までの予約が必要。2月7~14日に受け渡す。

 金箔1枚をそのままあしらったぜんざいやソフトクリームを販売するのは、昨年11月にオープンした和風カフェ「箔匠きんとぎん」(左京区)。商品をすっぽり覆うほど大きい金箔はインパクト抜群で、SNSで写真が数多く投稿されている。2月には金箔を載せた焼きカステラも新たに発売する。和田慎平代表は「金運がアップしそう、めでたい印象と好評です」と話す。

 1枚ものの食用金箔の用途はこれまで、お節料理向けなどが中心で、需要は年末年始に限られていたが、近年のスイーツ人気で1年を通じて注文が入るようになった。

 人気に火を付けたのは、国内で圧倒的な金箔生産量を誇る金沢市だ。石川県箔商工業協同組合(同市)によると、金箔の主用途だった仏壇需要が低迷し、業界は化粧品やインテリア向けなどの新たな販路を開拓した。その一つがスイーツだった。

 京都に先駆けてヒットした金箔ソフトクリームは金沢の定番商品に育ち、金箔を使ったコーヒーやふりかけも登場している。同組合の山賀直久事務局長は「新たな金箔の需要を掘り起こせた。若い人に箔に親しんでもらうチャンスだ」と効果を期待している。
(京都新聞)


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