(謝長廷駐日代表(左)から祝福される謝依旻女流本因坊)
(東京 27日 中央社)台湾出身の女流囲碁棋士、謝依旻さんの第36期女流本因坊就位式(共同通信社主催)が26日、東京都内のホテルで開催された。式には、台湾から両親が駆けつけたほか、謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)も出席、「謝女流本因坊の実績は日台交流にも大きく貢献するものだ」と述べ、2期ぶり通算8度目となる同タイトルの獲得を祝福した。この快挙に、宝塚歌劇が一役買っていたという。謝女流本因坊が明かした。
昨年9月から11月にかけて行われた第36期女流本因坊戦五番勝負。因縁の相手、藤沢里菜さんとは3期連続で対戦しており、第34期では謝さんが、第35期では藤沢さんが勝利していた。
謝さんは藤沢さんについて、昨年3月から女流名人戦など3つの棋戦で立て続けに敗れ、プレッシャーがあったと振り返った。対戦直前まで自信が持てず、ストレート負けだけは避けたいと思っていたという。
第4局に負けて張り詰めた気持ちを切り替えようと、第5局までの10日余りの空白期間を利用し、大好きな宝塚歌劇を鑑賞した。そのとき心に響いたのが、自分を信じ、最後まで決して諦めないという主人公のせりふ。2勝2敗で迎えた第5局は、この言葉に支えられて一度くじけそうになった気持ちを持ち直した。「相手のミスもあって勝つことができた。ラッキーだった」と通算27回の優勝を誇る女流棋士は、控えめに微笑んだ。
次の目標は、3月に行われる「SENKO CUPワールド碁女流最強戦」で好成績を収めることだという。