台湾東部の花蓮市で2月6日23時50分(日本時間7日 0時50分)頃、マグニチュード6.4の地震が発生し、現地のホテルなど複数の建物が倒壊・損壊。現在までに9人が死亡、日本人9人を含む200人以上が負傷し、まだ連絡のつかない行方不明者が多数いる状態が続いています。
そんな台湾に地震が発生した6日から滞在していた、日本の俳優・阿部寛さん(53)が8日、台湾で行われたエアコンの発表会イベントに登場し、「今回の台湾地震のために1000万円(270万台湾元)を寄付します」と、その場で発言。その男気ある行動に、台湾全土から賞賛と感謝の声が多数あがっていると、台湾の現地メディア「アップルデイリー」などが報じています。
阿部さんは、今回の地震が発生した6日より日本の三菱重工の台湾現地法人が主催するエアコンの商品発表イベントに登壇するため、台湾に現地入り。地震当日は、台北市内に宿泊していたとみられています。
6日夜、阿部さんは花蓮市を震源とするM6.4の揺れを経験。台北市内にいたことから震度3程度の揺れを感じたということです。
阿部さんは8日のイベント冒頭で、今回の地震について、亡くなった被災者の方々や行方不明者、負傷者に対して「つらく悲しい思いです」と哀悼とお見舞いの言葉を述べ、震災による崩壊現場で不明者の救出にあたっているレスキュー隊員らに対して「大変だとは思いますが頑張って欲しい。1日も早く平穏な生活が戻ることをお祈り申し上げます」と労いと現状復旧への思いを話しました。
そして、その場で「今回の台湾地震に対して1000万円の寄付をします」と明言。イベント会場では、司会者から地震の話をしたことについてたしなめられる場面もあったそうですが、それに対して阿部さんは「いまこの話をしないで、何を話せばいいんだ」と不快感を示し、会場が重苦しい空気に包まれる場面も。この寄付金額は、現時点で台湾のどの芸能人からの寄付金よりも多かったため、会場にいたマスコミからは大きなどよめきが起きたということです。
このことはすぐに台湾のインターネット掲示板やニュースサイトを通じて拡散され、台湾の地震に対する真摯な態度と、この男気ある行動、そして多額の寄付金について「感謝します!」「さすが!」「ありがとうローマ人!」などといった声が殺到。