京都市伏見区の伏見稲荷大社で7日、初午(はつうま)大祭が行われた。多くの参拝者が訪れ、祈とうを受けたり、縁起物「しるしの杉」などを求めたりして、商売繁盛や家内安全を願っていた。
初午大祭は、和銅4(711)年2月の初午の日に祭神が境内東側の稲荷山に鎮座したとする伝承にちなむ祭り。随筆「枕草子」にも登場し「福まいり」の名でも知られる。この日に参拝し、稲荷山の杉の枝に、お多福の面を付けた「しるしの杉」を自宅に飾ると、その家は栄えるとされる。
杉とシイの葉を組み合わせた「青山飾り」が掲げられた本殿では祈願が行われ、祝詞を読み上げる神職の声が響き渡った。その北側では、「しるしの杉」や複数の縁起物を束ねた「福かさね」の特設の授与所も設けられ、多くの参拝者が訪れていた。
会社員猿山和恵さん(45)=大阪市北区=は「会社の繁栄を祈った。しるしの杉は玄関に飾ろうと思う」と話した。