(屏東 13日 中央社)台湾の歩行者用信号に登場する人の形のシルエット、通称「小緑人」。14日のバレンタインデーを前に、小緑人が彼女にプロポーズをする姿が写し出される新バージョンの信号機が13日、南部・屏東県で正式に供用開始された。供用式に出席した潘孟安県長は、プロポーズの動きを表現した信号は世界で唯一だとし、多くの若者に屏東で家庭を築いてもらうきっかけにできればと話した。
小緑人の信号機は、人型アニメーションと信号の色が変わるまでの時間を表示した世界初の信号として、1999年3月に現在の「台北101」近くの交差点に初めて設置され、その後台湾各地で導入された。小緑人は画面上では1人で歩いており、約18年にわたり“独り身”だった。
屏東県政府警察局は県の魅力向上事業の一環として、少子化と出産奨励をコンセプトに、小緑人を脱シングルさせることを決めた。同時に、新たなバージョンの信号機で、交通マナー向上を図りたいとしている。
新バージョンでは、赤信号時に小緑人がひざまずいて彼女に求婚。求婚が成功すると信号は青に変わり、2人が手をつないで道を渡る様子が写し出される。
新バージョンの信号機が設置されているのは、屏東市、潮州鎮、枋寮駅、東琉埠頭、墾丁大街などの交差点25カ所。3月2日の元宵節前までにさらに20カ所に増設する。
供用式には、婚姻届の提出をあすに控える地元のカップルが出席し、小緑人の新たな門出を見守った。