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絵本作家の小林豊氏、19世紀の台湾東部を描いた作品をブックフェアで紹介

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(台北 14日 中央社)絵本作家の小林豊さんが8日、台北市内で開かれた「台北国際ブックフェア」(6~11日)で、19世紀の台湾東部を舞台に、同地に漂着した日本人少年と台湾原住民(先住民)アミ族の交流などを描いた絵本、「チョプラン漂流記 お船がかえる日」を紹介し、同作を通じて日台の相互理解と互いへの興味が深まることに期待を寄せた。

海に国境がなかった時代は近隣国家の人民が活発に往来していたと語る小林さん。執筆に当たっては、現代人も当時の人々を見習って自由に交流するべきだという考えを子どもたちに伝えたいという気持ちから歴史文献を改編したという。

「チョプラン~」は、異邦人との邂逅をテーマとした「淀川ものがたり お船がきた日」(2013年)、「長崎ものがたり お船が出る日」(2015年)に続く絵本三部作の完結編で、国立中央図書館台湾分館が2011年に復刻版を出版した見聞録「享和三年癸亥漂流台湾チョプラン島之記」が物語のベース。1803年に文中でチョプランと記述される秀姑巒渓(東部・花蓮県、台東県)付近に嵐で漂着し、約4年間暮らした日本人の体験をもとにしたストーリーを、絵と文で生き生きと再現した。台湾では1月に中国語版が出版された。

台湾を題材にした小林さんの作品は、2016年に台湾で出版された「Taiwan風之旅」に次いで二作目。小林さんは、台湾への感情を完璧に伝えるのは難しいと語り、今後も台湾に関する作品を手掛けることに意欲を示している。










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